fragment

断片と断片の連想ゲーム

個人的趣味による「なろう小説」のススメ Vol.2

 

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/A/A7A12A11A/20160612/20160612002643.jpg
 

だいぶ時間が空いてしまいました。二本目です。

 

■注意事項■

  • あまり展開を読んだりフラグを拾うのが得意でない
  • キャラ萌えの感性が非常に高い
  • ハーレム要素は主人公が魅力的なら肯定派
  • いじめと軽い虐待サバイバーなので似たような立場に共感しがち
  • 要素さえよければ展開の悪さもある程度無視できる(例えばリュック・ベッソン作品のLucyとか好きです)
  • グロとかリョナもいけるので蹂躙とか狂気に走る主人公も好き

こんな感じの特性を持っています。

 

 

では早速いきましょう。

 

#1. リアデイルの大地にて (著: Ceez)

"事故で半身不随となった“各務桂菜”は、ある日停電により死んでしまい、直前まで遊んでいたオンラインゲームの世界へ。 目覚めてみればゲームをしていた 時代より更に200年後? とりあえず生きていく為には何を成さねばならないのか。 ゲームだった世界で、手探りで進む彼女の前に立ち塞がる者は!?"

http://ncode.syosetu.com/n1247p/

 

感想:もう六年前の作品になるんですね。これは小説家になろうでかなり初期に読んだ小説です。「ゲームの世界に転生」というタイプの異世界転生小説で、主人公はその廃課金勢のトッププレイヤー。この辺りは当時だと割りとありがちな設定(有名ドコロだとログ・ホライズンあたりでしょうか)ですが、そこの世界観をうまい具合に活かせていると思います。ジャンルとしてはドタバタコメディ、というのがしっくり来るような。作風は六年前であることを加味してもやや古いようなところがありますが、それ以上にキャラクターの感情の豊かさや魅力などがあふれるようで、読み応えがあります。

  • 素直な心理描写:癖のない素直な描写で読みやすいです。無職転生やリゼロなんかの重めの話の箸休め的にも悪くはないかと。そして、その素朴さだからこそ物語の節々で出てくる人の暖かさをうまく表現出来ているように思います。
  • 愛おしいキャラ造形とそれらの巡り合わせ: これです。この作品の魅力はこれです。登場人物に常識人がどれだけいるのかというくらいに変だけど好感のもてるキャラクターがあふれています。そして、それらがイキイキと生きていて、コメディを繰り広げていくのがいいですね。個人的には、特に主人公の息子や娘との掛け合いがおすすめですね。

一癖も二癖もあるキャラクターたちがドタバタと賑やかに暮らしている様子が、素朴ながら素直な文体で描かれていく作品です。書籍化などはされてはいませんが、これは名作だと思っています。

 

個人的評価:4/5
ハーレム要素:ナシ
2010年11月開始、2013年1月完結

 

 

#2 死神を食べた少女(著:七沢またり

”死神を食べたらどうなるんだろう。
私には良く分からない。分かるのはたった一つ。
お腹がすいた。
だから、こいつらの首を持って偉い人に届けよう。
きっと美味しい物が食べられる。
さぁ、準備が出来たら出発だ。”

http://ncode.syosetu.com/n6316bn/

 

感想:こちらの作品は公開されたのは2012年ですが、知ったのは最近でした。ジャンルを端的に言うのならばファンタジー戦記モノですが、奇妙なマリアージュでこの小説はできているように思います。

というのも、ファンタジー戦記モノで”なろう”で有名なところだと、ウォルテニア戦記がありますが、軍略を緻密に描いた小説はどうしても固くなりすぎる印象があって、特になろうの小説に読み慣れてしまうとやや読む上で疲労を感じてしまうものです。しかしこの小説はその軍略上の話と同時に主人公サイドの描写がうまい具合に均衡を保ちつつも絡み合っているように思います。

奇妙なマリアージュというのはここです。主人公サイドの話は端的な軍略パートなのに対して、牧歌的とも言って良いような場面があります。しかしその下に狂気のレイヤーが敷かれていることは常に明確で、奇人が牧歌的な振る舞いをしているシュールな日常が繰り広げられていくわけです。そしてそれが血煙上がる戦場のなかで行われているのに、その奇人本人は英雄譚の中心人物なのです。この言葉にするといかにも奇妙なごった煮具合が絶妙な面白さになっているのだと思います。なろうの中では一番面白かった小説の一つと言っていいでしょう。

  • 英雄譚であること:英雄譚といっても、主人公であるシェラは決して人格者でも聖女のような人間でもありません。ただ食欲に魅入られた奇人です。食べるために人を殺し、名を上げるために敵を狩り、勝ち取った武勲は食事のためだけに使う。という人格破綻者そのものなのですが、しかし彼女の振る舞いは結果的に見れば英雄そのものであり、どうしても目を離せません。痛快さすらあります。
  • 人間臭いキャラクターたち:ではシェラ以外の登場人物はまともかといえば、そういうわけではありません。むしろ、浅ましく未練がましく人間臭さに満ちていて、だからこそ魅力的な造形をしていると思います。そしてそれらが裏切ったり殺されたり、この無常さがたまらないです。

軍略軍略と何度か書きましたが、端的である程度の硬さはあれど、緻密かというとそこまででもないと思います。しかしそれくらいだからこそ、上手くシェラの周りに渦巻く群像劇に映えるのだと思います。個人的には書籍版のイラストは好みではありませんが、まあ仕方ありませんね。

 

個人的評価:5/5
ハーレム要素:なし
2012年3月開始、2012年12月完結
出版済み

 

#3 蜘蛛ですが、なにか?(著:馬場翁)

"勇者と魔王が争い続ける世界。勇者と魔王の壮絶な魔法は、世界を超えてとある高校の教室で爆発してしまう。その爆発で死んでしまった生徒たちは、異世界で 転生することになる。クラスの中でも最底辺に位置する主人公は、よりにもよって蜘蛛の魔物として生まれ変わってしまう。ただ、異常な程に強い精神力で現状 を受け止め、割とあっさり順応してしまう。これは蜘蛛の魔物になってしまった主人公が、なんやかんやサバイバルして生きていく物語である。"

http://ncode.syosetu.com/n7975cr/

 

感想:主人公が奇人である作品というとこちらを出さないわけにはいきませんね。漫画化も書籍化もした作品ですが、奇妙なのにポップでキャッチーに殺伐としている作風が癖になります。

  • ゲームシステム型異世界:前の記事で書いたスライム転生と似ていますが、こちらもゲームシステムが世界規模で導入されています。とはいえ、こちらの原理はシナリオに深く関わってくるという点でスライム転生とは違います。
  • 手軽くノリも軽く:この小説は一話ごとがとても短いので本当にサクサク読めるのがいいところですが、サクサク読めすぎてやめるタイミングを測りづらいのも事実です。それでいて面白いので悩ましい。加えて、文体の軽さも魅力でしょう。異世界で転生してよりによって主人公は蜘蛛になってしまったわけですが、それでもこんな感じです。

    ” さて、私が蜘蛛に転生してしまったことは、とても遺憾ながら認めよう。
     認めはしたけど、このあとどうしよう?

     ボリボリッ!

     何やら不穏な音がする。
     うん。
     現実から目をそらせちゃ、ダメだ。
     私の目の前には私のおそらく兄弟と思われる蜘蛛軍団がいる。
     音を出すとしたら奴らしかいない。

    http://ncode.syosetu.com/n7975cr/2/

軽くてサクサク読めて面白いのに、冷静に考えるといつのまにか超展開を何度も越えているはずなのに軽く感じてしまう、という絶妙なバランスの小説です。主人公の頭の回転の速さも心地良いし、読んでて満足できます。

 

個人的評価:4.5/5
ハーレム要素:なし
2015年5月開始、未完
出版、漫画化済み

 

結果的に変わり者の女性主人公が三作揃うことになりました。

ではでは。

近況報告とか

f:id:A7A12A11A:20160604022021p:plain

 

ドーモ、佐伯です。近況報告をば。

 

■デザインについて■

そういえばひっそりとブログのデザインを変えていたのでした。
今回は涼しげで青を基調にしたデザインです。分割して色調なんかを編集して、また組み上げなおして、ということを背景の画像ではやったのが大変でした。見れば微妙に切れ目が分かっちゃうけどまあ仕方ないね。

※スマートフォン版は手付かずです。パソコン版の話です。

 

 

■書いた小説について■

実に六年ぶりくらいに小説を書いてみました。とはいってもここまでのボリュームで書いたのは初めてなのでいろいろと感慨深いものがあります。

なんで書こうと思ったかというと、本物川小説大賞という企画があったからです。

こちらの企画は今回で五回目となりましたが、概要は実にシンプル。

「一万字制限で何でもいいから小説を書こう」

というわけで、幼い子どもが主人公のゾンビが出てくるサイコホラーを書きました。

 「クリミナルマインド」「あの花」「都会のトムソーヤ」あたりを参考にしています。

よければどうぞ。感想もお待ちしております〜

kakuyomu.jp

 

 

■体調について■

すこぶる良かったのですがここ一週間で悪化の一途を辿りつつあります。

というのも、症状自体が二年前の今頃に体が動かなくなる直前の症状が出ていて、その上で非合理的で強迫的な思考が脳を少しずつ侵食していっているのを観測しているからです。今思えばあれは鬱病を基調とした過労だったのだと思うのですが、今回は鬱だけが発症しているように感じるので早々に心療内科にかかろうかと思っています。

というか、その辺の経緯についても記事を書きますね。

 

■小説まとめについて■

 二つ殆ど書いてあるのですが書ききれないままあるので、一つ上げます。

 

こんなところでしょうか。せっかくなのでまた何かあったら書こうかと。

個人的趣味による「なろう小説」のススメ Vol.1

 

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/A/A7A12A11A/20160612/20160612002643.jpg
 

どうも。 微妙に前の記事から時間が飽きましたがめげないぞ。

今日は小説家になろうについて。沼に落としたいお友達がいるので。


「ご存じの方も多いと思いますが「小説家になろう」とは小説投稿型SNSであり…」という概要を通じてこのサイトについての解説もどきをするのは他の人に任せることにします。もう誰かがやってそうだし。

Vol.1ということで、だいたい二週間〜一ヶ月に一度、三つくらいの小説を感想と共にピックアップしていければと思っています。

 

あと、佐伯は読者としては

  • あまり展開を読んだりフラグを拾うのが得意でない
  • キャラ萌えの感性が非常に高い
  • ハーレム要素は主人公が魅力的なら肯定派
  • いじめと軽い虐待サバイバーなので似たような立場に共感しがち
  • 要素さえよければ展開の悪さもある程度無視できる(例えばリュック・ベッソン作品のLucyとか好きです)
  • グロとかリョナもいけるので蹂躙とか狂気に走る主人公も好き

こんな感じの特性を持っています。

では早速いきましょう。

 

#1. "無職転生 - 異世界行ったら本気だす - " (著: 理不尽な孫の手)

"34歳職歴無し住所不定無職童貞のニートは、ある日家を追い出され、人生を後悔している間にトラックに轢かれて死んでしまう。目覚めた時、彼は赤ん坊になっていた。どうやら異世界に転生したらしい。彼は誓う、今度こそ本気だして後悔しない人生を送ると。"

http://ncode.syosetu.com/n9669bk/

 

感想:挫折した主人公の再起の物語なので、自分に自信がないとか叩き折れた経験のある人には結構響くものがあるかと。自分も例に漏れず共感したところが多い作品でした。端的に言えば、展開と心理描写、それとキャラクターが魅力です。

  • 展開:大きくハンドルを切るような思い切った展開が印象的。心に来るショッキングな展開をするのが絶妙なタイミングだと思いました。
  • 心理描写:基本的には主人公からの視点で物語が進みますが、だからこその主人公の悪いところや、それで生まれる他の人物の不満などが他のキャラの視点に切り替わった時に浮き彫りになるのがとても良いです。共感できるキャラがいれば楽しめるかと思います。
  • キャラクターの魅力:シルフィかわいいよシルフィ。というのは置いといて、主人公を始め、みんな芯が強かったり素敵なキャラクターばかりなんですよね。敵であるキャラクターもまた、憎めなかったり素敵だったり…もちろん殺意しか芽生えないようなキャラクターもいますが。それでも僕の琴線に響くキャラクターはとても多かったです。

魅力的なキャラクターがそれぞれの信念に基づいて生きて、どうしようもない流れに翻弄されたりしていくなかで、その中を主人公は悩みながらも突き進んでいく。そう言う意味では王道の物語でしょう。失ったはずのチャンスを取り戻し続けていく話です。

個人的評価:4/5
ハーレム要素:あり
2012年11月開始、2015年4月完結
出版、漫画化済み

 

 

#2 転生したらスライムだった件(著:伏瀬)

”突然路上で通り魔に刺されて死んでしまった、37歳のナイスガイ。意識が戻って自分の身体を確かめたら、スライムになっていた!
え?…え?何でスライムなんだよ!!!などと言いながらも、日々を楽しくスライムライフ。
出来る事も増えて、下僕も増えて。ゆくゆくは魔王でも目指しちゃおうかな?
そんな、どこかずれた天然主人公の異世界スライムライフです。”

http://ncode.syosetu.com/n6316bn/

 

感想:タイトルの通り、主人公は転生してスライムになってしまった話です。…が、主人公のチート具合で言えばこれが今まで読んだ中だとダントツかも知れない。主人公と仲間はどんどん種族として進化して、上位存在になっていくのですが…最終的に核融合炉以上のエネルギー源をを内包する主人公ってなんだよ。

まあ、そういうチート性だったりの発想がブッ飛んでいて、その点では無職転生よりはこちらの方が楽しめたように思います。ただ、文章力がそこまで高いわけではなく、展開の思い切った感じも無職転生ほどではないように思います。それでもワールド・システムデザイン、キャラクターの魅力、スキルや必殺技及びバトル辺りが個人的にはツボでした。

  • ワールド・システムデザイン:この世界はRPGのようなシステムを内包している世界で、スキルや耐性、種族の進化など、独特のシステムが構築されています。特に特徴的なのが主人公が最初から得ているスキル『大賢者』。これがうまい具合に物語の鍵になり、展開を生んでいきます。そういうシステム的な魅力はドラクエやらFFを楽しんだ世代としてはたまらないものがありました。
  • キャラクターの魅力:こちらは無職転生よりはゆるいキャラが多いような気がします。主人公からして「スライムになっちゃったの?マジかよー」みたいなノリなので。人間ドラマというよりは、キャラの個性に萌える感じですね。
  • スキル、必殺技、及びバトル:端的に言えばダイの大冒険のような厨二心くすぐるものばかりです。逆に言えばそこの感性が半端に抜けていたりするとアイタタタとなるかもしれません。尖った必殺技が多く、その発想の豊かさには驚かされました。まあつまり、カッコイイと思えるならそれが全てだ!

とまあ、大局的な魅力というよりは個々の要素の尖り具合とその化学反応を楽しむ感じの小説かもしれません。ざっくり言ってしまえばロマン溢れる感じでした。

個人的評価:4/5
ハーレム要素:なし
2013年2月開始、2014年7月完結
出版、漫画化済み

#3 恋をしたら死ぬとか、つらたんです(著:みかみ てれん)

自称『普通の女の子』であるクレイジーサイコビッチ・藤井ヒナが、未来からやってきた社員シュルツに頼まれて、発売前のVR乙女ゲームのモニターのお仕事をする穏やかなお話です。※ただし恋をすると死にます。

http://ncode.syosetu.com/n6529bs/

 感想:

最高かよ。

コメディとして最高です。むしろネタしかない。電車の中で読んだら危険です。後半に行けばネタが切れるかと思えば行けば行くほどギアが上がってキチガイ度が増していくヒロインというか主人公。もうなんなんだこいつ。どうしてこんなになるまで放っておいたんだ。ヒロインのキチガイさがすべてを持っていく作品です。

  • キチガイ1:鬼のように惚れやすい
    このVRゲームではある程度キュンとすると死んでしまうという謎システムが実装されており、そのため瞬間風速ならぬ瞬間きゅん度が常に計測されている。

    そしてきゅん度が999を迎えた時、ユーザーは死に至る。
    ではこの藤井ヒナがしょっぱなから記録したきゅん度は?

    なんとその数値、実に13億7800万である。

    138万倍だぞ138万倍!


  • キチガイ2:謎にハイスペック
    しかしこの藤井ヒナ、無駄にハイスペックなのである。人心掌握術からはじまりストーキング能力(リノリウムの床から特定の人物の靴の跡を辿れるなど造作も無いとか言い出す)、運動能力から始まり格闘術を極めていたり(謎の中国拳法を免許皆伝している)、などなど枚挙にいとまがない。
    本人曰く「普通ですよ〜あはは」ということだが、普通の女子高生がそんな究極生物であってたまるか。
  • キチガイ3:クレイジーサイコビッチ

    わたし、小学生二年生までに、400人ぐらいとつき合ったよ」
    「え?」

     ぽかん、と。
     凛子は口を開けていた。

    「わたしもひとりひとり本気だったよ。
     期間は短かった……かもしれないけど」

     その彼女に気づかず、語るヒナ。

    「みんなと真剣に結婚したかったけど、でも子供だったからダメだったんだ。
     法律とか条例もあったし。
     当時は押さえがきかなかったから、二股が悪いことだとわからなくて、
     最高三十股ぐらいして、分単位でデートの約束とかしていたんだよね」
    「……8才で?」
    「バレンタインデーはすっごく大変だったなあ。
     貯めてたお年玉も全部使って、チョコレート500個ぐらい作っちゃったんだ」
    「……業者?」
    「ううん、ただの小学生だったけど……」

     

    恋をしたら死ぬとか、つらたんです - 17限目 友達を克服するので死にません

 

これが藤井ヒナである。

 

個人的評価:6/5
ハーレム要素:なし
2013年10月開始、2014年9月完結
出版済み

 

いかがでしたでしょうか。とりあえず完結していて比較的とっつきやすい三つを選んでみました。

ではでは。

A La Mode Vol. 8

 

t.co

八番目のミックスができました。
今回も難産であった…(ヽ´ω`)

 

せっとりすと

01     'Intro' by Disclosure
02     'When a Fire Starts to Burn' by Disclosure
03     'Permutate (Original Mix)' by Haywyre, Zeros
04     'Confess to Me (feat. Jessie Ware)' by Disclosure
05     'Back In Time (Extended Mix)' by Don Diablo
06     'Am I Wrong (Merk & Kremont Remix)' by Nico & Vinz
07     'Bad feat. Vassy (Original Mix)' by David Guetta, Showtek
08     'Deeper (Original Mix)' by KSHMR & Zaxx
09     'Bounce (Original Mix)' by Mercer, 4B
10     'Murda Dem (Original Mix)' by Autoerotique, Mercer
11     'Russian Roulette (Original Mix)' by Mercer
12     'NEON CACTUS (Nhato Remix)' by adukuf
13     'Ill Behaviour (Original Mix)' by JVST SAY YES
14     'Encore (Extended Mix)' by Mercer
15     'EDM Trend Machine' by Knife Party
16     'Deeper Love (Extended Mix)' by Jauz
17     'I'm Going (Dub Pistols Remix)' by Skapes
18     'Butterfly Effect (Extended Mix)' by Bougenvilla, Curbi

 

ダウンロードリンクはこちら。
http://www.mediafire.com/download/42r3x5b522oz94c/A_La_Mode_Vol_8.zip

 

今回のジャンルは巷で人気になりつつあるBass Houseであります。作り始めた時は名前を知らなかったんだけども、最近になって知ったので一気にハンドルを切ってそっち側の曲を増やした感じでした。

Bass Houseというのは、EDMや割りとぼんやりした定義の枠組みのようで、とはいえJvst Say Yes、Jauz、KSHMRあたりを聞いていると、Deep Houseとエレクトロハウス、特にコンプレクストロあたりの間の子なのかなって感じがします。

今回のミックスで推したいのはフランスのMercerというアーティスト。

実験的だったりする頭おかしいベースがサイコーですね。なのにしっかりクラブトラックとして使いやすくてカッコイイのがすごい。

参考:Turn it up

www.youtube.com

何食べたらこんな音出るんだろう。

 

BBC Radio1のDiplo with Friendsで彼のMixが流れたり、Ultra Miamiにも参加してましたね。 四曲ほど詰め込んでみました。中でも四曲目のEncoreはリミックスEPがフリーダウンロードだったので落としてみても良いかもしれません。

soundcloud.com

他にもHaywyre、Jvst Say Yesはオススメです。

Jauz、KSHMRあたりは去年当たりからかなり勢いあるアーティストですね。

JVST SAY YES | Free Listening on SoundCloud

Haywyre | Free Listening on SoundCloud

JAUZ | Free Listening on SoundCloud

KSHMR | Free Listening on SoundCloud

 

 

 

今回のフリーダウンロードは四曲。

'Am I Wrong (Merk & Kremont Remix)' by Nico & Vinz

Nico & Vinz - Am I Wrong (Merk & Kremont Remix) [FREE] by Merk & Kremont | Free Listening on SoundCloud

'Deeper (Original Mix)' by KSHMR & Zaxx

KSHMR & ZAXX - Deeper [FREE DOWNLOAD] by Musical Freedom Recs | Free Listening on SoundCloud

'Russian Roulette (Original Mix)' by Mercer

MERCER - Russian Roulette (Original Mix) - FREE DOWNLOAD by MERCER | Free Listening on SoundCloud

'Ill Behaviour (Original Mix)' by JVST SAY YES

JVST SAY YES - Ill Behaviour [Free Download] by JVST SAY YES | Free Listening on SoundCloud

 であであ。次はトランスかなあ。

Martian(オデッセイ)とYagni原則について(後編)

 

 

f:id:A7A12A11A:20160525014437p:plain

 

”いつかすべてが思うままにいかなくなり、君は思うだろう。
「ああ、これでおしまいだ」と。それに対して出来ることは、足を止めるか、歩み続けるかのどちらかだ。
もし進むなら、ただやるんだ。計算し、目の前の問題を解決し、次の問題を解決し、そしてまた次へ。解決し続けたなら、いずれ辿り着く。

-- マーク・ワトニー、火星人”

 

 

 

とはいえ、問題の渦中にいるときに「普段から準備をしていれば」と思うことも少なくないもので。かといって、ろくに知らないままなんとなく準備をしてみたところで、準備をしたことを活かそうとしてむしろ効率が悪くなったり足を引っ張ったりして。

Martian では、誰も「もしものために」準備をしていることもなく、ひたすらに目の前にあることを今解いていく。もちろん何日後に何が起きる、その日まで にこの状態にいよう、という目処は立てるが、それは闇雲にではなく、今解決してこれから解決してい続けた先にあるものを見越した発想だ。

みたいなことを考えていると、とあるプログラミング原則を思い出す。プログラミング原則にはKISSやらブルックスの法則、TDDなどなど、他の分野にも活かせるような原則があるが、ここで僕が思い出すのはYAGNI原則というものだ。

ヤグニとはYou ain't gonna need itの略で、「そんなものは必要ないよ」という感じの意味である。要は「機能は実際に必要になるまで作らない」ということ。

YAGNI原則を提唱する人々は、その理由として以下を挙げている。

  • 後で使うだろうという予測の元に作ったものは、実際には10%程度しか使われない。したがって、それに費やした時間の90%は無駄になる。
  • 余計な機能があると、仕事が遅くなり、リソースを浪費する。
  • 予期しない変更に対しては、設計を単純にすることが備えとなる。そして、必要以上の機能を追加すると、設計が複雑になってしまう。
  • 人生の時間は、貴重である。したがって、人間の能力は、ただコードを書くためではなく、現実の問題に集中するために使うべきである。
  • 結局は、その機能は必要ないかもしれない。もしそうなったら、あなたがその機能を実装するのに費やした時間も、他のみんながそれを読むのに費やした時間も、その機能が占めていたスペースも、すべて無駄になってしまうだろう。
  • コードをすばやく実装するために最も良い方法は、あまりコードを書かないことである。そして、バグを減らすために最も良い方法も、あまりコードを書かないことである。

 

 

僕の場合、上手くまとまらない記事が続き、いつのまにかそれを上手く活かそうとしてブログの更新がとまりがちになった。もちろん体調のせいもあるが。

同じように、小説や作曲でもアイディアばかりがいつかのために溜まっていき、活かそうとして手が止まる。そしてさまざまな「いつかのために」が足を引っ張って自分を今に引き止めている、そんな気がしてならない。

「いつかは明日来ないし、明日も明日にこないのに」と、Yagni原則を思い出すたびにそんなことをふと思っていた。そしてなんとなく、「ああまた失敗か」と徐々に暗い気分になっていたように思う。

そしてMartianを見て、冒頭に引用した言葉と最後に出会った。
この記事を書くことにしたのはこの言葉がきっかけだ。
出会ったその時はわからなかったが、何かに気づけそうな気がしたから。

 

”いつかすべてが思うままにいかなくなり、君は思うだろう。
「ああ、これでおしまいだ」と。それに対して出来ることは、足を止めるか、歩み続けるかのどちらかだ。
もし進むなら、ただやるんだ。計算し、目の前の問題を解決し、次の問題を解決し、そしてまた次へ。解決し続けたなら、いずれ辿り着く。

-- マーク・ワトニー、火星人” 


普通、「おしまいだ」と思えるほど追いつめられることはない。
仮にそういう事態になった時、できることは殆どない。
そう言う事態にならないために下準備はあるべきであり、またYagniで批判されている姿勢というのは下準備すべてのことではない。
この原則で批判されている姿勢とは、明確な意図もなく闇雲に何かを先に備えおくことであって、例えば地震などの際に備えて避難バッグを用意しておくことではないはずだ。

しかしプログラミングではビジョンが先にあってもソフトとしての安定性など優先するものが先にあるので、闇雲に下準備をしたりするよりも、先に根幹をシンプルに完成させることが優先される、という話なのだと思う。

咄嗟に批判されていると解釈してしまうのは私の悪い癖である。うむ。
この傾向についても記事を書くのはありかもしれない。

なんにせよ、さっきの小説やら音楽のアイディアに関してもそうだ。「いつか使うだろう」と思考停止しいじり続けることが問題であって、すべきことはむしろ、「私はこう言う曲を作りたい、しかし今は手が止まっている。こういう時にどうしたらいいのか?」と、ビジョンを持った上で現状と向き合うことだ。そして問題を定義するなり、解決策を探すなり、バカでも出来ることを一つづつしていくことだ。

ビジョンがないなら今ある材料を踏まえて据えればいい。決して「そのうちひらめいて出来るようになるだろう」と期待することではない、はずだ。

 まあこういう自己啓発的な事を書いている時点でいつまでもできない人っぽいし、書いたり考えたりするまえにやれよって言われたらそれまでなんだけども。こういう文章を書いているとついったーで最近見かけた「やるやつはふわっとした話しをせず具体的な話しをする」というのが脳裏をよぎって手を止めそうになるよね

そのためには多分、定期的に現状を評価するタイミングが必要なのだと思う。ベンチマークを取るのだ。今日はどんなコンディションで、こういうことをしがちだとか、そういうことを気にしたり、定期的に自分が今何をしているのか捉え直すことだ。そういうのを時間単位ではなくて、なんとなく意識するようにするだけでも、軌道修正の機会は得られやすくなる。
人は常に選ぼうという意思があろうとなかろうと、何かを選んでいまここにいる。ならば必要なのは選択肢に気づくためのきっかけづくりではないだろうか。

現状を認め、一つづつできることをしていくことはそれからだ。
「ここで終わりだ」という現状を認識することで選択する機会が生まれるのなら、ここで終わりだと気づくための機会を作ればいい。

それこそワトニーのように、一つ解いて、二つ解いて、出来ることを増やしていくためには、彼を吹き飛ばした爆発が必要だったのだと思う。それを自分で用意すればよいのだ。

こういう自分で自分を評価して立ち直るための仕掛けを作ることこそ、ビジョンの伴った下準備なのだと思う。

 

書いていて思ったけれど、僕がしたかったことはYagni原則とMartianのあのセリフを消化することだったのかもしれない。同時に、Yagni原則と出会ってから感じていたわだかまりを再認識して、それをどうにかしたかったのかも?結果的に上手く行ったから満足である( *`ω´)フンスッ

 

要はYagni原則が批判しているのは実現性やビジョンに欠けた下準備であって、ワトニーが言いたかったことは問題に出会うまでは威力を発揮しづらい。その中間を埋める行為として、内的なベンチマーク作りが有効なのではないか?ということである。うむ。

思ったよりも長くなってしまったが、これは飽くまで推論なのですこし試行してみたらまた書いてみたいと思う。

であであ!

Martian(オデッセイ)とYagni原則について(前編)

 

f:id:A7A12A11A:20160524233548j:plain

 

 

At some point, everything's gonna go south on you and you're going to say, this is it. This is how I end. Now you can either accept that, or you can get to work. That's all it is. You just begin. You do the math. You solve one problem and you solve the next one, and then the next. And If you solve enough problems, you get to come home.

― Mark Watney, The Martian 

 

 

すでに夏にはもうUターンして帰って欲しいです。佐伯です。
さあこのタイトルの付け方もひさしぶりであります。画像は探してもやもやするのが面倒だったのでさくっと作りました。

 

見たのはリドリー・スコット監督作品、Martian(邦題はオデッセイ)。

この映画の粗筋を言うならば、有人火星探査ミッション中、事故で一人火星に取り残されてしまった主人公で植物学者のマーク・ワトニーがどうにかして生き延びて地球に帰るまでの話です。
(実態はディスコ・ミュージックと火星という最大の敵にジャガイモと科学で殴りかかる映画でしたが)


この粗筋からも分かる通り、主人公がしているのは生きて変えるための戦いであり、旅ではないので、見る前はオデッセイという、直訳すると長い長い旅という邦題は正直好きではなかったのですが、見終わってみると悪いタイトルでもないのかな、という気がしています。しかし旅をしているのはワトニーではないので、やはり違和感の残るところですね。やはり、Martian(火星人)というタイトルがワトニーらしいユーモアが感じられて好きです。

そんなMartianですが、個人的にはこの映画のいいところの一つは「非日常における日常感」だと思うんです。

というのも、ワトニーが火星にとりのこされてまずやったことは絶望することではなく、目の前の問題を解決することでした。そして出来ることを重ねて、一日、十日、百日、と生きていきます。

そしてワトニーの生存に気づいたNASAのメンバーも、それぞれに出来ることを最大限に活かしてワトニーの救出へと動いていきます。

問題を認識し、問題を解き、失敗したら対応して、また問題を認知し、問題を解いていく。言葉にしてみれば「当たり前のことではないか」と思うのですが、逆に言えばこれほどリアルなこともないと思うのです。

これは僕だけかわからないのですが、ある程度生きてみるとどんな非日常でも、目の前の問題を解決することをし続けていたらいつのまにか日常の中に埋まっていて、非日常というものがなんだったのかというのがよくわからなくなることがあります。そんな「没非日常的」ともいえるニュアンスがよく表現されているように感じました。

 

(続く)

迷走からの方向転換。

やあこんにちは。

習慣と今までの流れを堰き止めて変えることに大分苦労している佐伯です。
一ヶ月前の記事から一ヶ月経ったけど二ヶ月は空かなかったので僕は偉い。

とりあえずブログの方向変更をしようと思ってですね、具体的には今まで自分の日常に関することは極力書かずに来たんですが(そもそもなんの訳にも経たないと思っていたため)、その流れを破って自分の思考ログみたいなものもちょこちょこ書いていこうかなと。

要は記事として書くもののジャンルを増やすということです。今までにシナプスの弾けるまま書いてきた読み物として面白いことを意図した記事だけでなく、自分が自分の脳裏を整理するために書いていこうかなと。

いやチラシの裏でやれよっていわれたらそれまでなんですけど、ここで書くのはなぜかといえば日本語の筆記センス(特にどういう文体がそれらしいのか)が退化していることをいろいろ翻訳するなかで気づいたことと、こんな僕の文章でももっと読みたいという人がいたからです。なによりもTwitterに投稿される「こんなブログやってます」という自動投稿、あれが心理的に辛い。何も更新してないのに。そしてそれらをふぁぼられていくからまた辛い。

それは書かないのが悪い、けれど書こうとすると自己批判がきつく作用して一月二月は余裕で消し飛んでいくわけです。インプットだけはたまっていくのに。

というわけで、書きやすいジャンルを増やして、その上で今までのような連想ゲームを文章化したような記事を書いていければと思う次第です。

要は迷走している時点で無様でも、何もしないまま迷走し続けるよりはあがき続けてみようかな、みたいな感じです。点を打ってから考えて、線で結んでいって、なんらかの像を結べればいいかなと、やってから考える方向で行こうと思います。

あでう!